
はっきりと研究者という職を意識したのは中学3年生の頃でした。
思春期、進路の選択、モラトリアム。
当時の僕は自分の『生』について考え、『死』に恐怖を感じていました。
死は圧倒的な存在であり、中学生のぼくには想像することも出来ないものでした。
自分の想像を超える『死』は恐怖でしかありませんでした。
そこで、そんな死をどうすれは克服出来るのか考えたわけです。
単純に「あ、死ななきゃいいんだ」って思いました。
少しでも死から遠ざかる方法を考え、『再生医療』を研究する研究者になろうと決意しました。
今、僕は大学院で免疫学の研究をしています。高校生までの私の夢は再生医療の研究者でした。
再生医療の研究をして、特許をとって、世界の人々の生きたいという欲望を金に変えて私腹を肥やすマッドサイエンティストになる予定でした(笑)。
でも、生き物のことを知れば知るほど純粋に生き物の仕組みそのものが面白くなっていったのです。
『免疫系』は全身の組織と相互作用し、また生まれた後の環境要因の影響も多分に受けるシステムです。
僕にとって、免疫学は生き物の仕組みの面白さを感じさせてくれる魅力的な分野であり、恵まれた環境で、免疫の研究ができていることを幸せに思います。
しかし、その一方でこうも思います。
「好奇心だけで生きていけるのだろうか?」と。
博士課程進学を前に、一度は就職を考えました。
当時の研究室の与えられたテーマを言われるがままこなすスタイルに耐えられなかったし、研究者としての将来の不安もあったからです。
博士課程に進んだら、愛する奥さんと、子どもと公園で遊ぶことなんて出来ない、ってマジで思ってました(笑)
そんな時分、ちょうど自分と向き合う機会があり、自分の人生をじっくり考えました。
そして、「今、真剣に研究しなかったら死ぬとき後悔するな」って思いました。
だから、多少の不安はありますが、昔からの夢である研究者を目指して博士課程に進学することにしたわけです。いずれは『免疫』か『脳科学』か『再生医療』の研究者になるために。
『自分で選択した道』だから僕は決して後悔しないです。
昨年のノーベル化学賞受賞者の下村さんが言っていました。
「頑張っているつもり?そんなこと言っている時点で、頑張りが足りないよ。」と。
僕はこれまでいつも『頑張っているつもり』でした。
残り3年間、夢に向かっていいわけ出来ないように頑張ります!
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